「 ヘアサロン ロミー」2019(オランダ)未公開?

今回は、前々回の記事の流れ。
オランダの児童や親向けの映像作品制作会社ボス・ブラザーズ
『BosBros』社の作品。
バニー・ボス(BurnyBos)さんの生前に作られた映画作品です。

「ロミーとおばあちゃん」(邦題)2019/オランダ・ドイツ

注)ネット上では、この題名で邦題が見つかりました。
どこかで公開された?
もしかしたら、公開が見送りされている作品かも知れません。
自分はいつもの所で、少々怪しい自動翻訳で視聴しました。
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原題(オランダ)「Kapsalon Romy」(直訳:ヘアサロン ロミー)
独題      「Romys salon」 (直訳:ロミーのサロン)
製作国 オランダ/ドイツ

監督:ミッシャ・カンプ(Mischa Kamp)(女性です)
・「ウィンキーの白い馬」(2005)国内DVD発売済み(廃版?)
・「はじめて馬に乗った日」(2007)国内DVD発売済み(廃版?)
・「トニー10」(2012)(多分)未公開、今作同様に邦題有り。
・「BOYS/ボーイズ」(2014)国内DVD発売済み(廃版?)
今作で、ゴールデンカーフ監督賞受賞(wikipedia参照)。

ロミー役:ヴィータ・ハイメン(Vita Heijmen)新人
おばあちゃん:ベッピー・メリッセン(Beppie Melissen)
今作で、ゴールデンカーフ主演女優賞受賞(wikipedia参照)。

原作:バニー・ボスの娘さん、タマラ・ボス著
児童書「Kapsalon Romy」(オランダ版 直訳:ヘアサロン ロミー)
脚本:今作の脚本も彼女が担当している。

タマラ・ボスは、数々の脚本で受賞歴が有り、今作品でもゴールデン
カーフ脚本賞を受賞している(wikipedia参照)。
・Minoes「ネコのミヌース」(2001年)共著
・Winky’s Horse「ウィンキーの白い馬」(2005年)
・Where is Winky’s Horse?「はじめて馬に乗った日」(2007)
・Brammetje Baas「ブラム」(2012)原作も
・Wiplala「ミクロ・アドベンチャー」(2014年)
・ROCCO & JULES 「ロッコ アンド ジュール」(2023年)
~など
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以下、ラフなストーリー~と言うより状況説明。
この辺りを理解していないと、話が分からないと思います。
それと、例の自動翻訳が主なので、細かい部分など異なっている
と思いますよ。

両親が離婚したロミーは、母親が仕事に行っている間、
苦手なおばあさんのお世話になる事になってしまいました。

おばあさんは、若い頃にデンマークから来た人で、今でも
その地を愛しています。
でも、最近はアルツハイマー病の症状も出てしまって、
自分の美容室をどうにかキリモリしている状況です。

ロミーは、そんなおばあさんの世話を受けている間、おばあさんの
不可解な行動を何度も目の当りにしたり、助けを求められました。
そして、おばあさんからアルツハイマー病の悩みを打ち明けられた
事をきっかけとして、自然と自分の方からおばあさんの手伝いを
するようになっていました。

この作品は、原題の題名から想像する話とは異なって、おばあさんの
アルツハイマーを主題として描いています。
またロミーは、離婚した父親とも仲良が良くて頻繁に会っています。

ロミーは、まだ10才。
当然、美容師免許も持っていません(オランダでも同じかな?)。
髪型を変えて、美容室の電話番や刃物を使わないお手伝いをしたり、
お客様に差し上げるコーヒーの入れ方も上手になりました。
さらに、おばあさんから美容室の鍵も預りました。
(こんな所から、原題が付けられたのでしょう)

仕事が終わった夜には、ロミーはおばあさんのデンマーク時代の
思い出の品を見たり、楽しかった話を聞く事が多くなり、
だんだんと、おばあさんの事を好きにもなっていました。

でも、ある事で事態は急変。

ロミーは、おばあさんのアルツハイマーの症状が重くならない内に
やらなくてはならない、ある計画を思いつきましたが両親は
協力してくれません。
そこでロミーは一人、今は大好きになったおばあさんと一緒に、
ある場所に向かう事にしました。

作中、人生経験が少ないロミーには対応しきれない状況にも
なってしまいます。
その際、両親に助けを求めたり(両親の対応が良い)、
アルツハイマー病は進行形なので根本的な解決策はありません。
そんな、現実的な先の事にも触れていました。
児童書が原作とは言っても、割とリアルな話なんですね。

自分が子供時代にこの映画を観たら、あんまり楽しめなかった
と思うぐらいまじめに作っているし、有る場面には引くか
笑っていたかもしれません(ロミーも心配していた件)。
それでも、ロミーの行動力には素直に感心します。

この、ロミー役の女の子は今作がデビュー作。
割と大人っぽい顔立ちですが、横見はふっくらとした年相応の
お子様です。
そして良いのが、デビュー作ならではの大人しめの演技。
作品にも合ってよい感じにリアル感も伝わってきました。
真偽不明のネットの情報では、彼女の友達の母親が監督の友人で、
監督の映画に招待された時に来た2人の女の子内1人が彼女。
監督が一目見て、オーデションに来るように勧めた~こんな感じで
ロミー役をゲットした様です(よく聞く話ですな)。
見ていないと分からないと思いますが、もしかしたら、仲の良い
クラスメイトの彼女がもう一人の女の子だったりして?

それと、動画サイトでは、数分のインタビューがアップされていま
したが、残念ながら自動翻訳は日本語に未対応でした。

この作品、個人的な印象で書くと、子供向けと言うより、ロミーと
同年代の子供を持っているか、自分と同じ様に老齢の親を持つ50~60
代向きの作品なのかもしれません。
いろいろと感じる所が有りました。

蛇即ですが、以前の「ミッドナイト・スカイ」もある意味、同種の映画
(個人の解釈上です)。
今作でも有る状況の似た様な場面が有ります。
自分の実体験では最悪の場面は有りませんでしたが、アルツハイマー病
のご老人に対しては周囲が注意するべき事は多く有ります
(まあ、うっかりさん~もですが)。

今作は、海外では配信している地域も有る様ですが国内では不明。
ソフトはドイツ版とオランダ版のDVDの2種しか見つかりませんでした。
ありがたい事に、ドイツ版は国内のアマゾンで安価で入手可能。
ただし、リージョンコードが異なっているので、国内のハードでは
再生不可。
要リージョン・フリー機です。
でも、残念ながら2025/08/02現在、在庫切れになっています・・・
今なら、セカイモン経由なら入手可能みたいです。

イギリスから配送。
音声:ドイツ語のみ
字幕設定ナシ
特典:他の映画の予告編5点。

個人的には、オランダ語版が欲しい所。

こちらは、元の児童書。
映画公開に合わせたハードカバーの表紙版。

文字だけで、挿絵はナシ。
表紙と同じ白黒写真が1枚だけ。
国内では高価なので、少しでも安くするために
セカイモンで入手しました。

監督のミッシャ・カンプ(Mischa Kamp)。
彼女の作品で、自分が見た映画は今作だけですが、作風はとても良い
印象を受けました。
入手済みのウィンキーの2作はいずれ見る事にして、国内版が有る
「BOYS/ボーイズ」は、残念ながら自分が興味を持たないジャンル。
(古い言い方ですが、女性監督ならではの繊細な表現で評価が高い
作品です)
なので、今作と同じ未公開の「トニー10」(2012)を国内アマゾン
で入手。

本国では動員数多くヒットした作品。
でも、字幕が無いと辛いかも。
カエル先生こと、イェローエン・スピッツェンベルガーさんも出演
しています。

最近は、映画を見るのに配信がメインになって、その流れでレンタル店
が少なくなっています。
DVDやBlu-rayのソフトの売れ行きも落ちていると言う話も聞きます。

以前は、未公開作品のソフトは多く目にする事ができたと思うのですが
現在はそれも少ない様に感じます。
前々回ご紹介したファミリー映画もほとんど廃版かそれに近い状況。
増々、日本で紹介されない名作・佳作の作品を目にする機会が無くなって
しまうのかもしれません。
とは言っても、配信ではそれ相応に多いのですが、それでもポロポロと
抜け落ちているし、根本的に地域的な偏りもあります。

今作もその様な事情(?)で未公開のままの作品(多分)。
最近は、こんな日本未公開の良作の映画を探したりする事に面白味を
感じています。

<備考>
・「BOYS/ボーイズ」は、アマゾン・プライムで配信されていました!
それなら、見ない事には行かないですね。
同配信中の「恐竜が教えてくれたこと」は、メチャお勧めですよ!!
(いずれ記事化します)

・本作は、第92回アカデミー賞、アカデミー賞国際長編映画賞の
最終選考9作品の手前まで残った。(wikipedia参照)

・ロミーの父親役は、Guido Pollemans(グイド・ポレマンス)さん。
「恐竜が教えてくれたこと」では、貸し自転車屋さん Sil(シル)を
演じています。
また、同作の男の子=サムの父親は、当ブログでも取り上げている
「ブラム」でも、ブラムの父親役を同じ様に良い感じ(好感が持てる
お父さん)に演じていたTjebbo Gerritsma(チェボ・ゲリツマ)さん
でした。

・美容室の常連客の中に、「Meester Kikker」のシータ家の隣の家。
ウーター(男の子)のお母さん役をしていたビアンカ・クライグスマン
(Bianca Krijgsman)さんが出演しています。

・おばあちゃん役のベッピー・メリッセン。
アンナ・ファン・デル・ハイデ監督の近作「De liefhebbers」(2019)や
「Rocco & Sjuul」(2023) にもご出演しています。

右上のお方(セカイモンで入手したDVD)。

・サントラアルバムは、国内アマゾンなどでMP3配信版が入手可能。
「Kapsalon Romy」15曲 22分 (お気に入りです!)

・監督さんが目に付けた新人さんのデビュー作が割と評判が良いのは、
元々、そんな雰囲気・立ち振る舞い・イメージの人物を想定していたから
でしょうか?
役者さんの演技で作品に寄って行くのでは無く、その子自体が作品の型に
自然にハマって、作品の方がなじんで行く感じ?。
「ミッドナイト・スカイ」のアイリス、「Königin von Niendorf」
(直訳ニーンドルフの女王)の女の子(2作目ですが)、
そして、今作のロミーの子。
役者さんとしては2作目以降が勝負で、そこからは演技力が伴わないと
一発屋さんで終わってしまう事に…
そういう意味でも、「Meester Kikker」のシータことYenthe Bosは、
それなりに演技力が有ったので、作品が続いた~と言う事でしょうか?

 


<2025/08/15更新情報>
文中の表現を少し改めて、備考欄に加筆しました。

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