仲代達矢さんの訃報

仲代達矢さんの訃報を聞いたのは11月12日の事。
昭和から活躍していた名俳優が、また一人去って行きました。
ご冥福をお祈りいたします。

さて、仲代さんの代表作としてよく上げられる作品は、
どうしても黒澤明・小林正樹監督の出演作になって
しまいます。
そんな、お馴染みの重量級の名作の各作品は頂上に
置いておいて、自分としては岡本喜八監督(注1)の作品を
あげようと思います。

配信が少ない様なので、なかなか見る機会が無いと思いますが、
機会が有ったらこれらの作品も見てください。

・「大菩薩峠」(東宝1966年)白黒
中里介山の有名小説を映画化。
各映画会社では数部作構成で作られていますが、こちらは
第一部に当たる本作のみ。
仲代さんが演じる、机竜之助の狂気的な演技に注目。

・「殺人狂時代」(東宝1967年)白黒
なんとな~く、某ヒーロー物の元ネタっぽく感じる作品。
天本英雄さんもご主演なさっています。
ちょっと、風変わりな作品ですが、この作品を楽しむ事が
出来たら、他の岡本喜八監督作品も楽しめると思います。
多分、この作品を上げるお方は多いと思います。

・「斬る」(東宝1968年)白黒
「椿三十郎」風の話ですが・・・
こちらの作品では、仲代さんのひょうひょうとした演技を楽しむ
事ができる。
公開当時のポスター、刀を振り上げる仲代さんがガンダム的で
カッコイイ!
時代的にマカロニ ウェスタンのブームの頃に作られた事も有ると
思いますが、作中の語気が強い”斬る!”のセリフは、銃を”撃つ!”と
同意語的に使われている印象。
監督は、西部劇ファンなので。

作品は、割と柔軟な作風に感じる部分も有りますが、基本的には
ハードな殺陣シーンが見せ場。
その殺陣シーンでは、切り落とされた人体の一部(大菩薩峠でも)の
カットがアップで入る。
当時としては結構残酷なシーンだと思う。
音楽は佐藤 勝。(注2)
マカロニ ウェスタン調で始まるオープニング曲や劇中曲は、短い
のが残念に思えるほどノリや溜のテンポが良く、その場面曲が流れる
矢も飛ぶ交う乱戦シーンの盛り上がり場面は、この作品の見せ場の一つ。
P.S 岸田森の隊長役も良いですよ。

話が変わりますが、個人的には「スター・ウォーズ エピソード1/
ファントム・メナス」から登場した、ダース・モールの演出には
椿三十郎の時の仲代さんも念頭に有った様に感じる。
特に、目のギラギラ感や、有るシーンの構成。
以前、某誌でも書いたのですが、通商連合の首謀者。
オタオタした2人の悪役振りは、椿三十郎の悪役組に通じる。
さらに、椿~ではこの2人が密談している横で、仲代さん演じる室戸半兵衛
が黙って立っている場面が有るのだが、SWの同作では同じ様な場面で、
ダース・モールと、通商連合の首謀者の2人に置き換わって同じ様に描かれ
ていた記憶(見返していないので・・・)。

多くの作品で活躍した仲代さんなので、自分の思い出話も多くなります。
長くなるので、この辺りで終わらせていただきます。

(注1:2005年(平成17年)にお亡くなりになりました。
自分が好きな監督のおひとりです。
硬軟・変化球的な作品、多彩な作品を撮るお方でした。
仲代さんはご主演していませんが「暗黒街の対決」は、見て置く事を
お勧めします。
カットの繋ぎ方のテンポ(ノリ)が、良いですよ。
P.S 自分は、50・60年代を中心とする東宝映画ファンです。

(注2:没1999年 参照~動画サイト「Masaru Sato – Kiru! (1968)」

2025/11/17 少しだけ加筆しました。

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