「ふたりのロッテ」その1 1950年版(初映画化-白黒)

一昨年(2024年)、動画サイトのお勧めで表示された作品。
導入部から映画的な良い感じで始まったので、未公開の
映画だと思って作品について調べつつblu-rayなどを注文。

それが
「Das doppelte Lottchen 」(TV Movie 2017)
TV映画でした。

その様な流れで、自分もようやくこの名作に巡り合う事が
出来ました。

「ふたりのロッテ」(Das doppelte Lottchen)下はドイツ版の洋書です。

この作品は、西ドイツ時代のエーリッヒ・ケストナー(注1
(児童文学も多く書く小説家)が、1949年に発表した児童文学作品。
国内でも昔から翻訳本が発売されているので、幼少の頃に読んだ
お方も多いと思います。
電子書籍化もされているので、今回自分も入手して初めて、読んで
みました。

簡単に内容を―
子供たちが集うサマーキャンプで、髪型は違うけれど、顔立ちが
そっくりな2人の女の子が巡り合う事から話が始まります。
やんちゃ娘の ルイーゼ と きまじめな優等生タイプの ロッテ。
2人は初め反発するけれど後に意気投合して、ある計画を思い
つきます。
入れ替わって家に帰る~と言う作戦。
幸いな事に、両家の親は共に離婚をしていて、それぞれが
父親と母親の独り身でした。

この作品、調べるとかなり有名な名作。
でも、現在国内では、劇団四季によるミュージカルが定期公演?
しているぐらい。
DVDなどで発売されていたソフトは廃版。
実写版は配信もされていない様(見つからない)です。
ただ1作、2007作の独アニメ版が、U-NEXTで配信されている様。

そして、この作品には国内・アメリカ版・英国版の脚色
した映画も有りました。

国内では美空ひばりが1人2役をした「ひばりの子守唄」
(1951)(DVD廃版=入手済み~未見)。
アニメ版の「わたしとわたし ふたりのロッテ」(未見)。
Wikipediaによると、このアニメ版は登場人物を多くして
いる様です。
残念ながらソフト化は、過去VHSのみの様。
オークションでは、当時のオリジナルと思われるセル画など
が良く出品されています(2025/12月 現在)。

アメリカ版は、D印の1961年の「罠にかかった~」これには、
TV版の続編2本が有る様(1.2作セット品の海外版DVD有り=
入手済み~未見)。
そして、上の作品の1998年のリメイク版(らしい)、
「ファミリー・ゲ~」(視聴済み)。
この作品も主要キャラクターが多くなって、話も大きくなっていますが、
これはこれで有りな作品だと思います(好みの問題)。
双子は1人2役、合成がうまくて本編では気が付きませんでしたよ。
この作品は、現在も国内のDVDソフト発売中・配信も有りです!
また、海外のblu-rayは廃盤ですが、アマゾンで配信(販売)されている
映像は、DVDより画質が良く感じました。
もしかしたらblu-rayと同画質かもしれません。

また、変わり種ですが、ゲイのお兄さんを双子にしたミュージカル映画。
「ディックス!! ザ・ミュージカル」(2023年)という作品もあります。
コメディタイプみたいなので未見です。

イギリス版は「Twice Upon a Time」1953年。
残念ながらWikipediaなどのネット上の情報ぐらいしか
わかりません。

「ふたりのロッテ」に戻りましょう。
今回は、数多く作られている作品の内、初映画化の1950年
(白黒)と1994年版、上の動画サイトに流れて来た2017年
のTV版の3本について触れてみたいと思います。
3作とも、本国のドイツ版になります。
毎回の様に、長くなるので今作も数回に分けますね。

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「 Das doppelte Lottchen」1950年(西ドイツ)
邦題「双児のロッテ」1952年日本公開

上は当時の劇場プログラム。
他の絵柄の種類もあると思います。

この作品も未公認だと思いますが動画サイトで・・・
例の自動翻訳も・・・
まあ、多くの場面が原作通りなので、本を横に置いて観るのも一つの手
ですよ。

下は、国内のアマゾンで入手した海外版(ドイツ)のblu-ray。
古い作品なので?、リージョンフリー、国内のハードで普通に再生出来
ました。
ただし、自宅の古いハードでは音声が再生不良(早回しでは正常)。
このソフトに限りませんが、古いハードは新譜との相性が悪い場合があります。

・音声:ドイツ語
・字幕:ナシ
・特典:他作品の予告編2編

さすがblu-rayの画質。
シーンによっては、ザラツキを感じる場面や、白が強い
場面も有りますが、フィルム傷もほとんど気にならない
(有ったかナ?)時代をあんまり感じさせない綺麗な画面
でした。

さて本編、この作品にちょっと詳しいお方ならご存じでしょう、
この作品には、原作者のエーリッヒ・ケストナー氏が登場します。
作品が始まる前に映り、サマーキャンプの地域を解説しながら?
本編に入って行きます。
そして本編の途中でも、本人は映りませんがナレーションを
務めていました。
そして、ルイーゼとロッテは、今作がデビュー作となる本物の
双子さんが担当。

この1950年版は、原作者が登場している事を含めて、登場人物や
原作で読んだ覚えのある場面を数多く再現しています。
お手伝いさん、絵描きさん、サマーキャンプの地の写真屋さん
(~と言う事は?)顧問官(お医者さん)+ワンちゃん。
2人の情報交換の手段も原作通りの私書箱を使ったお手紙交信。
それと、ご両家の職業も原作通りだし、話の終わり方の再婚式や
その後もね。
後の作品でも何気出て来るワニ型の浮き輪も、サマーキャンプ
の場で初登場しますよ。

そして、個人的に割と重要と思える部分。
以後のリメイク版では描かれていない、駅のホーム上で一人ポツン
と(母)を待つルイーゼのシーンも再現しているのが良。
原作でも挿絵が有りますが、子供が初めて来た 知らない土地の駅で、
来るか来ないか分からない初めて会う人を一人待ち続ける状況って、
実感として怖くないですか?
やんちゃな娘もやっぱり、恐れを知っている子供さんって表現。
やっぱり、ケストナーさんは、子供目線で本編を書いているのが
自分には分かりました(個人的解釈ですよ)。

それでも、時代的に古く感じる部分はそれなりに有ります。
挨拶する時に軽く足を折るとか、キッチン類、(多分)服の
デザインとか(言い出すとキリが無い)。
まあ、その辺りは白黒の古い作品と言う事で割り切りましょう。

この1950年版、少々古臭い部分も感じますが、映画として丁寧に作られ
ているし、原作者が登場、原作重視なので、「ふたりのロッテ」を語る上で、
マスターピース的な作品だと思います。

そんな事で、あれこれ話す必要が無いと思うので、1950年版については
この程度で―

(注1 wikipediaが詳しいです。(1899/2/23~1974/7/29)
辛辣、皮肉、が強いパロディ物も多く、さらに反ナチス。
戦時には執筆活動も禁じられたが、偽名を使って活動をつづけた。
なかなか気骨があるお方だったみたいです。

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