原型製作 余話 ソフビ製「ノストロモ号」

原型製作 余話「ノストロモ号」着陸艇

覚えている者も少なくなってきたし、自分が世の中から消える前に、
昔作った原型の思い出話などを書いておこうかと思います。
あんまり、表に出せない話も有りますので、
書ける品も限られていますが・・・

初回は―
「エイリアン・ブループリント 超詳細 メカ図面集」の
翻訳本~入手した話の流れです。

ノストロモ号と言えば、その昔、今は無くなってしまったメーカーの
ツクダホビーさんで、ソフビ製の商品原型を担当いたしました。
もう、メーカーさんも有りませんし、製作したと言う~公表禁止の話も
当初から有りませんから、問題は無いはずです。
(パッケージかどこかに名前がでていなかったかナァ?)
もう、商品やサンプル品など手元にはありませんが、
懐かしい思い出話ぐらいは語れますので、覚えている部分を
書き留めておきましょう。

先に―
商品化のいきさつや流れなどについては知らないです。
外国のメーカさんのHALCYON社から、ツクダホビーさんへ商品開発の
依頼が来たのか?逆提案なのか?
商品=模型・ソフビ化の決定はどこの段階でかも?です。
もしかしたら、原寸大のチェストバスターが先にあって、その流れ?
(想像です)
今も昔もソフビ~と言えば、日本製がとても優秀ですからね。

では―
ツクダさんの担当はT氏さんでした。
GK界に詳しいお方でしたので、それぞれのアイテムを
得意な工房へ原型製作を依頼した感じです。
覚えているアイテムは下の4点ぐらい

エイリアンのナルキッソス(プラモデル)  岩瀬模型
エイリアンのスペースジョッキー(ソフビ) 某氏(Kさんだったかナ?)
エイリアン「ノストロモ号」(ソフビ)  ミレニアムモデル(佐藤直樹)
エイリアン2のスラコ号(プラモデル)  某氏(Tさんだったかナ?)

これも記憶だよりなので、間違っているかもしれませんので、
お名前は出しません。
メーカーさんも今は無く、原型を担当した方もTさんでしたら、
お亡くなりになっている方が2人もおられます。
コールドスリープから目覚めたリプリー同様に、
悲しくなってします・・・

さて、自分が担当したノストロモ号ですが、
サイズや形状については、当初からHALCYON社からの指定が有りました。
簡単な、数カットの線画の図面を頂いて、この通りに
制作してくれ~という段取りです。

図面は、今回翻訳本が発売されたブループリントみたいに
ディテール等は書き込まれていない、基本形状=シルエット
に重点を置いた物でした。
製作中、一部の角度修正をしたい所が有ったので、HALCYON社の
許可を得て修正~したぐらいで、基本の形状は、ほとんど頂いた
図面通りに立体化しました。

写真資料に関しては、ナルキッソスの方は、珍しい写真があったとか話
した記憶もありますが、こちらノストロモ号は豊富に有った訳ではなく、
手元の資料も動員しました(記憶抜け=もしかしたら沢山有ったかも?)。
今では、割とネット上で貴重な資料や動画を見られますが、当時は
資料として渡される写真はとても貴重なものが多かったものです。
仕事が終わったら要返却の版元さんも有りました。

商品は、ソフビと簡易インジェクションの組み合わせです。
そのパーツ構成に当たっては、先に原寸大の図面が有ったので、
作業の開始時に、機体本体はソフビ製、小物・砲身みたいな
アンテナ類・脚部・脚扉やノズル周りの平たいパーツ類は、
簡易インジェクションなど~と、商品の構成を決めていった様な感じです。
X何個とか複数枚のランナーで対応出来るパーツも有りましたからね。
そして、型数の関係で、あぶれたパーツはソフビ化~と、おなじみの展開・・・

先に書いた通り、手元に現物がないので、実際の商品構成の記憶は
覚えておりません、ネット上の画像を見ながら~思い出しながら
書いていますヨ。

原型製作は、普通のプラバンのスクラッチビルドと変わりません。
ソフビと言っても、後からワックス転換やキャストの焼きだし法で
行うか?当初から決まっていなかった様な記憶です。
~なので、ソフビ化での収縮の事などはまったく考えないで
図面の寸法(形状)通りに原型を製作した訳です。

ただし、ソフビ化前提なので、GKの原型同様に、ソフビ用の分割を
考えたバラバラ状態で制作しなくてはなりません。
(多分)ネット上で見られる商品のソフビの湯口が付いた分割状態で
作ったかと思います(湯口は作っていませんヨ)。
簡易インジェクションのパーツにしても、単純な形状のパーツが
多かったので、GKレベルの分割で済んでいます。

ソフビ製の機体部にはメカメカしいディテール部が多くあります。
そんな左右対称のエンジン部などのメカ部=同じ形状の物は、
複製して左右を揃えたり、形状を整えたりしています。
ここは、3Dや出力など使えなかった古い時代そのままの制作方法ですね。
後部ノズル内の歯車状の丸いパーツなんかは、1個作って増やしたのかナ?
独特な形状の上、ソフビ化を考えてノズル内の穴の深さも
あんまり深くはできませんからね。
メカモデルなので、同じ形状の物を規則正しく並べる事が重要です。
ノズル周りの同じ形状のプレート部に関しては覚えていませんが、
多分同様の作り方をしていると思います。

表面のディテールに関しては、実物のプロット・モデルが割と大小で
ディテールが異なっていたり、アップ用の部分モデルの方が作りが良かったりして、
どのサイズのモデルを立体化した訳でもなかったです。
多分、一番サイズが大きかったプロップが資料が豊富だった(~と思う)
ので、このモデルを一番参考にしたのかもしれません。
ただ、このモデルは割と塗装で表面の状態を見せているような作り方を
している感じでした(覚え違いでしたらすみません!)。
それをストレートに再現しても物足りなさが有ったので、
目立つディテールはこのモデルを基本に置いて、各モデルの”イメージ”から、
オリジナルのスジボリを入れたり、プラバンの細切れを貼って仕上げたと思います。

バンダイのスターウォーズ・シリーズみたいに、~サイズのプロップを
正確に再現~なんて事はとても言えません。

納品も、普通のGK同様に、複製を取る事も無くオリジナル原型1機分の
各パーツを揃えた状態=普通にサフ仕上げした物です。

納品後の話はあんまり詳しくはありません。
ソフビは、国内の業者さん(O製作所)が担当。
生産時の効率を良くするために、増し型を作ったとかの
お話が耳に入りました。

-で、原型はどうなったのでしょうか?
実は、原型はソフビの金型製作時に使ってしまい、
その時点で世の中から消えて無くなっています。

つまり、原型をワックス転換する事無く、原型を焼き出し用の原型として
使った~らしいです。
後から、掃除(型の)が大変だったとかの話で、原型製作時に
パイプの表現に使った半田線の話をした覚えが有ります~ので。
(業者さんと、あ~道理でェ~なんて話した様な印象が残っています)
まあ、原型をプラバンやキャストで作り上げた甲斐があったって所ですね。

もしかしたら、簡易インジェクションのパーツぐらい、
世の中のどこかに残っているかもしれません??

そんな事なので、(正規の)キャスト版が有るとか無いとかの話は
想像できると思います。
ソフビ版を丁寧に組み上げて原型化したのか、作り直したのでしょうか?
自分としては関知していない部分です。

ではでは、初回はこれぐらいです。
他のアイテムは覚えている部分も少ないと思いますので、
短い文で済むと思いますヨ???。

 

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